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温泉のススメ

内田脳神経外科 理事長 内田 泰史

「秋だねぇ。さあ、旅に出ようか。で、どこへ行く?」「もちろん、温泉!」という声が聞こえてきそうな季節になりました。温泉には、お湯の効能だけでなく、温泉地でリラックスして心と体をリフレッシュさせたり、病気に負けない健康な体をつくったり、という現代医学にない面もあります。現代医学と共存させて、温泉を健康に役立てたいものです。
内田脳神経外科 理事長 内田 泰史


温泉の治療効果を科学的に立証する〜まだまだ未解明な部分が多い〜
●酸性泉で成人型アトピー皮膚炎の8割が改善
 まだまだ未解明な部分が多い温泉の治療効果ですが、成人型アトピー性皮膚炎に対しては、科学的に立証されています。成人型アトピー性皮膚炎は、治療が難しく、第一選択薬のステロイド外用薬には副作用の問題があります。しかしpH(ペーハー、酸性濃度)2.0の強い酸性のお湯では、その殺菌作用によって症状を悪くする黄色いぶどう球菌が減少するため、皮膚炎が改善されるのです。

●皮膚の感染症に期待される温泉の殺菌作用
 皮膚炎は昔から多くの患者さんが、温泉の治療効果を期待した病気の1つ。
 {乾癬(かんせん)}強い酸性の温泉+ビタミンD3の塗り薬で症状改善例
 {水虫}酸性硫黄温泉が有効とされ、特に緑バン(りょくバン)やミョウバンを含む温泉が効くと言われています。しかし、現在では治療薬も進歩。「治療の中心は薬剤で、時々温泉療法」くらいがよいでしょう。
 {痔}殺菌効果の高い酸性泉が最も有効ですが、そのほかの泉質でも効果がありますが、症状の改善には、患部の清潔が大きく関わっています。

●長く続く温泉効果が肩こりやリウマチの痛みを和らげる
 「温泉は湯冷めしにくい」。これは温泉成分が、皮膚の表面を膜のように覆って発刊を防ぎ、保温効果を長続きさせ、血液循環を高めるからです。筋肉、神経、関節などの痛みの緩和には、温泉の保熱作用によるところが大きく、特に塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉などが効果があります。散歩などを組み合わせて、ゆっくり療養することも、効果を高めるポイント。

●二酸化炭素泉は血圧降下や心臓の働きの改善に効果大
 入浴は運動と同様に、重い心臓病には禁忌とされてきました。しかし、ぬるめのお湯に入ると、慢性心不全の症状が改善することが分かりました。これは、温熱効果によって末梢血管が拡張して血圧が下がり、心臓の働きがよくなるためと考えられています。この効果は、発泡性の入浴剤でも得られます。血圧の高い人や心臓の悪い人は、39〜41℃位のぬるめのお湯に、みぞおち辺りまでつかる半身浴で10分ほど入り、入浴後は毛布などで保湿します。午後8時以降に入ると、温熱作用や保温作用により夜間の血圧が下がります。温泉のお湯や入浴剤の入ったお湯では、さらに血圧が下がりますが、夜間だけで翌朝までは続きません。

●運動浴などを取り入れて治療効果を上げることも
 温泉に付随する運動浴や転地効果などが、症状の改善に役立つ病気もあります。糖尿病もその1つ。糖尿病には、温泉そのものよりはむしろ、温泉プールでの運動浴や散歩、湯治場での適正カロリーの食事などが、血糖値によい影響を与えます。また、ぜんそくや肺気腫などの治療に温泉プールでの運動や、蒸し風呂、温泉成分の吸入などを取り入れる医療機関もあるようです。

●体のリズムを整えて心と体を健康にする効果
 温泉成分そのものの効果よりも、むしろ温泉地にゆっくり滞在して保養・療養に努めることが、ストレス社会で乱れた自律神経や内分泌、ホルモンのはたらきなどを正常に戻し、健康な心と体を養う上で価値があります。
安全・快適に温泉を楽しむ温泉作法〜早朝の入浴は危険がいっぱい〜
●温泉地の早朝は最も救急車の出動率が高い
 血圧は、早朝に上昇し昼間高い状態を維持、夜間に下がって深夜に最低となるという「日内変動」あり、午前4〜8時頃は脳卒中や心筋梗塞などの起こりやすい時間帯です。朝の湯温は1日の中で最も高くなっています。早朝の入浴は、血圧の急上昇を招く危険性があるため、注意が必要です。

●熱いお湯は避け、つかる時間は5〜10分
 38℃位のぬるめのお湯では血圧はあまり変動しませんが、熱いお湯に入ると血圧が急上昇します。また、体から水分が奪われやすく、血液が濃くなって血栓(血液の塊)を作りやすくなります。その結果、脳梗塞や心筋梗塞などが起こりやすくなります。温泉は、真水のお湯より厚さを感じにくく、長湯しがちです。血圧が高い人、高齢の人、体力の弱っている人などは、42℃以上のお湯は避け、湯船につかる時間は1回5〜10分程度に努めましょう。

●何度も入浴する「欲湯」は禁物
 温泉地に着いた日からいきなり何度も入浴すると、2〜3日目頃から疲労、倦怠感、便秘や下痢などの症状が出てきます。これが湯あたり(湯疲れ)です。特に酸性泉や硫黄泉などの泉質で、温度が高い温泉でよく見られます。当日は、1〜2回、3日目から3〜4回くらいにし「欲湯」は控えましょう。

●食事の直前直後は控え、入浴前後は水分補給
 お湯の温熱作用で皮膚の血管が拡張し、血液が皮膚に集まります。そのため、胃腸の血液が奪われて働きが悪くなり消化不良を起こしやすくなります。食後30〜60分後の入浴をお勧めします。また、「酔いざましのひと風呂」は眠気を誘い事故につながる可能性もあります。さらに入浴では、多量の水分が失われるため、血液が濃くなり血栓が作られやすくなります。予防のために、入浴前後にはコップ1杯の水分を摂りましょう。アルコール類の利尿作用にも注意が必要です。

●熱があるときは入らない。高齢者は一人で入浴しない
 環境の変化で風邪を引く人もみかけます。他の病気でも、熱が高いときは入浴は控えて下さい。また、温泉の風呂場は、真水のお湯より滑りやすくなっています。高齢者の人は必ず家族や仲間と一緒の入浴をお勧めします。
温泉地での効果を100%ものにする方法〜温泉の選び方、上手な入り方〜
●健康づくりのための温泉旅行の効果
 温泉に出かけて心身の調子が整うのは、さまざまな要因が複合的に作用
 ・温泉そのものの効果(「薬効」)
 ・環境の変化で心身がリフレッシュ(「転地効果」)
 ・バランスのとれた栄養と滋養の補給(地元の名物料理や旬の食材)
 ・温泉神社や薬師寺へのお参り、遊歩道、テニス、プール、名所旧跡巡りや自然探索でのウォーキング、水中運動(「運動効果」)

●何泊なら効果が期待できるか
 温泉地でのメリットを100%ものにするには4泊5日程欲しいところですが、温泉+エネルギー控えめにした旬の食材+適度な運動を実行すれば2泊3日でも十分に生活の質が向上します。逆に、余り長くても、その環境に慣れ転地効果はなくなります。湯治は長くても3週間まで。

●上手な温泉の入り方
【温泉で気をつけること】
 空腹時や食直後、お酒をたくさん飲んだ後、スポーツをした直後の入浴は控えるのが原則

【入り方のコツ】
○かけ湯を念入りに
 湯船に入る前に、汚れを流してからという意味もりますが、温泉の湯温に体を慣らすためという理由もあります。足から腰、指先から方と徐々に心臓に近づけてかけていきます。

○温泉につかる時間は汗ばむ程度に
 できるだけ湯口から離れた所から入り、まずは半身浴。時間は3〜5分。汗ばんできたら湯から出て、少し休んでまた入る。入湯は3回が限度。

○上がり湯はしない
 鉱物成分と皮脂がくっつき皮膚に薄い膜を作ります。これが保温効果をもたらします。

○水分を補給して休む
 入浴前後は水分の補給を忘れずに。また、入浴中はエネルギーが消費されますし、血圧も変動します。入浴後少なくとも、30分はゆっくり休みましょう。

○運動は家庭のお風呂でも応用できる
 体が温まってきたら軽く手足や肩、腰などを動かしてみましょう。浮力で体が軽くなり、痛みのある人でも楽に動かせます。体を動かすことで、乳酸(疲労物質)や老廃物が早く尿になって排泄され、新しい血液が流れるようになります。

○「飲泉」にはこんな効果がある
 含鉄泉は鉄欠乏性貧血に効果(食後すぐ飲む)、胃の症状には重曹泉や重曹を含んだ食塩泉(食前30分〜1時間)。硫酸塩泉、食塩泉、炭酸泉、硫黄泉などは便秘に効果。飲む量は100〜200ml/1回で1日2回が原則。ゆっくりかみしめるように飲みましょう。ただし、飲泉専用の指定の設備を使用しましょう。

土佐遊湯連 高知県温泉旅館・ホテル協議会事務局(馬路温泉内)

〒781-6201 高知県安芸郡馬路村馬路3564-1 電話(0887)44-2026 / FAX(0887)44-2028

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